三菱マテ四日市工場爆発事故 元工場長ら書類送検へ 三重

三菱マテリアル四日市工場(三重県四日市市三田町)で平成26年1月、5人が死亡、13人が重軽傷を負った爆発事故で、適切な安全対策を怠ったとして、三重県警が業務上過失致死傷の疑いで当時の男性工場長(59)と男性副工場長(58)を津地検に書類送検する方針を固めたことが捜査関係者への取材で分かった。年内の送検に向けて地検と調整を続けており、早ければ来月上旬にも送検するとみられる。

捜査関係者によると、工場長は爆発の原因となった熱交換器の洗浄作業で、爆発する可能性を予見しながら内部の化合物を安定させるための処置を部下に指示せず、適切な安全管理を怠ったとしている。副工場長については、現場の管理責任者として、工場長に対策を助言するなどの措置を怠ったとしている。

同工場では過去にも複数の事故や火災が発生。県警では、当時の責任者が過去の事案を検証し、作業手順の見直しや作業員への危機管理体制の周知を図っていれば事故を予見、防止できたと判断したとみられる。

事故は同月9日午後2時5分ごろ、半導体などに使用される多結晶シリコンを製造するプラント内で発生。シリコン製造過程で排出される高温ガスを冷却するための熱交換器(直径約1メートル、長さ約6メートル)内を洗浄しようとふたを外した瞬間、重さ約300キロのふたが10メートル離れた場所まで吹き飛ぶ爆発が発生し、周辺の作業員が巻き込まれた。

同社が設置した事故調査委員会は同年6月の最終報告で、熱交換器内にたまった「クロロシランポリマー類」が洗浄水などと反応して可燃性の高い化合物が発生・堆積し、ふたを開けた衝撃で爆発した可能性が高いとし、「原因物質の十分な知識がなく、リスク管理が不十分だった」と結論付けた。一方、予見性については「爆発の想定は難しかった」と指摘していた。