三重県が補正予算案 台風被害復興に84億円 紀伊半島大水害に次ぐ規模

三重県は17日、県内に多くの被害をもたらした10月の台風21号と22号の復旧や被災者支援の費用として、本年度の一般会計を約84億1200万円増額する12月補正予算案を発表した。災害対応の補正予算としては、287億円を計上した平成23年の紀伊半島大水害に次ぐ規模。県道など公共土木施設の復旧費が約9割を占める。22日に開かれる県議会11月定例月会議に提出する。

一般会計補正予算案は、公共土木施設の復旧費に約74億4千万円を計上。道路や河川、砂防施設など約300カ所の工事に充てる。市町が実施する農地や農業用施設の復旧工事に2億4千万円、土砂崩れを防ぐ施設などの復旧に4億8千万円を支出する。

浸水などの被害を受けた県立の32校に1億1千万円を計上。このうち紀南高校(御浜町)はエレベーターや武道場の補修などに3千万円を支出する。石垣が崩れた田丸城跡(玉城町)など、文化財の復旧に充てる補助金として500万円を計上した。

また、住宅が被災した世帯に最大10万円の見舞金を支給する制度を設けるため、2800万円を盛り込んだ。犠牲者の遺族に対する弔慰金や被災者への貸付金なども計上。災害救助法の適用を受けた伊勢市と玉城町には、救助作業などの費用を支出する。

財源のうち約38億5千万円は国の負担。残りは県が40億円を起債するほか、貯金に当たる財政調整基金から約5億円を取り崩して賄う。激甚災害に指定される見通しとなっている農地や農業用施設の復旧費は国の補助率が上昇することを想定して計上した。

この補正予算案とは別に、県は消費税の増収に伴う市町への交付金などで約45億円を増額する補正予算案も合わせて提出する。財政難に伴う歳入不足への対応で環境保全基金から借り入れていた約18億3千万円は、今回の補正予算で全額を返済する。