シベリア抑留体験語る 鈴鹿で集いに150人 藤本さん「祖国帰りたい一心」 三重

【抑留体験を語る藤本さん=鈴鹿市江島本町の白子公民館で】

【鈴鹿】全国強制抑留者協会三重県支部(林英夫支部長)と鈴鹿市江島本町の白子公民館は10日、同館で「シベリア抑留の労苦を語り継ぐ集い」を開き、150人余が抑留体験者らの講演に聞き入った。

津市芸濃町の藤本毅さん(94)は満州で終戦を迎え、1カ月間山野を逃げ回った後、ハバロフスクの捕虜収容所に連行された。粗末な食事しか与えられず、飢えと寒さ、重労働から次々と戦友が亡くなり、凍土に埋葬した。「祖国に帰りたい一心で3年間を生き延び、船上から見る舞鶴の風景が極楽に見えた。戦友らの冥福を祈り、社会のためにできる限りのことをしたい」と語った。

林支部長(91)は、8月に墓参団長として参加したシベリア慰霊墓参の様子を、映像を交えながら報告。「語り継ぐのは、生き残った我々の責務。戦争の悲惨さ、平和の尊さを訴え続け、亡くなった約6万人の同胞に報いたい」と話した。体験談と墓参報告の後、東ソー音楽部「ズーム・アップ」と白子混声合唱団のコラボコンサートがあった。