2017年9月12日(火)

▼テレビ朝日の長寿番組『新婚さんいらっしゃい』の10日の特集は「道産子ガール結婚応援SP」だった。北海道十勝平野の北部、上士幌町で農業・酪農で働く女性らの婚活パーティーを紹介。成立した新婚さんも登場し活況のようだったが、東部の鶴居村が「参加希望者が少なく」、五年前に始めた結婚支援事業を今年は見送ったという

▼共同通信の調査によると、932市町村が開く結婚支援事業で、延べ約37万人が参加し6177組が結婚。都道府県は同60万人で7千組超。地域に密着している分、市町村の方が効果が大きいようだが、苦戦する自治体も少なからずある。「地理的に不利な地域では都市部から参加しにくい」というのがそれら自治体の代表的認識なのだろうが、企画次第だという気も「新婚さんいらっしゃい特集」を見ているとしてくる

▼県の場合は、鈴木英敬知事が平成25年、内閣府の少子化対策有識者会議『少子化危機突破タスクフォース』の一員となっている。結婚支援事業も少子化対策とセットのようで、出逢い機会創出事業も内閣府の地域少子化対策重点交付金を利用した補助金だからパーティーなどはできず、講演などを軸に交流するのだろう

▼自治体の婚活支援事業が嫌われるのは少子化との結びつきが強いためという。結婚、子育て支援を強調されてもげんなりしてこないか。NHK「ドキュメント72時間」で放送した個室型婚活パーティーは「オタク婚活」など、細かいニーズに合わせた企画が好評という。非日常的世界をいかに演出するかが人気の秘密のようだ。