町職員からパワハラ 南伊勢町の地域おこし協力隊 女性隊員が提訴

【記者会見する女性(右手前)=伊勢市役所で】

【度会郡】複数の職員からパワーハラスメントを受け、出勤が困難となる適応障害になったとして、南伊勢町の地域おこし協力隊の30代女性が29日、町を相手取り、慰謝料など312万円を求める訴訟を同日付で津地裁伊勢支部に起こした。

地域おこし協力隊は総務省創設の制度。訴状などによると、女性は平成28年7月1日から一年間の任期で採用され、町初の協力隊員として着任。だが、築40年の古い物件や雨漏りなどがある住宅しか確保されず、伊勢市から通勤していたところ、職員から「町内に居住しないのは悪質」と言われるなどの嫌がらせを受け、約3時間にわたって机を足蹴りにされて怒鳴られるなどしたという。

また、職員から「臨時職員としての雇用をなしにする」「信頼関係がないからやっていけない」などと雇用契約を打ち切る内容の発言があったとしたほか、取材依頼を女性に確認なく断られ「ここにいらない存在ではないかと疎外感を感じて絶望的な気持ちになった」としている。

女性は心身にストレスを抱え、適応障害となり同11月に休職。休職期間中の給与などは支払われていないという。

女性は提訴後、伊勢市役所で、代理人の森一恵弁護士と記者会見し「私は平気だと思っていたが、役場の駐車場から降りられなくなるほどきつくなった。今後活動する隊員のためにも起こったことを明らかにしたい」と述べた。

同席した森弁護士は「当初、活動規律がないなど受け入れ態勢に不備があった」と指摘した。

町の担当者は本紙の取材に「訴状が届いておらずコメントは差し控えたい」とした。