津波犠牲者供養し地域の安全を祈願 龍宮社で「郷中施」 伊勢・二見興玉神社

【キュウリなどの供え物を載せた木船を海へ流す舞女ら=伊勢市二見町江の龍宮社付近で】

【伊勢】伊勢市二見町江の二見興玉神社境内にある龍宮社で九日、江戸時代に起きた大津波の犠牲者を供養し、地域の安全を祈願する例祭「郷中施(ごじゅうせ)」が営まれた。

同地区は一七九二(寛政四)年、大津波で大きな被害を受けた。郷中施は、村民たちが村中(郷中)で施し合い、助け合って大災害から立ち直ったことに由来し、かつての教訓を伝えようと、津波のあった旧暦の五月十五日に毎年行われている。

地元の氏子ら約六十人が参列。祭典に続き神職らは、先人たちの教え「津波は急に来る、見るな、待つな」の語呂合わせで、キュウリや海藻のミル、植物のマツナなどの供え物を載せた木船を神社前の浜辺へ運び、氏子らが見守る中、海へ流して地区の安全を願った。