中国語で自動車講習 伊勢の学校、東海3県初 規則の違い「良く分かる」

【中国語で教習を受ける中国人女性(奥)=伊勢市小俣町元町で】

【伊勢】伊勢市小俣町元町の南部自動車学校が、学科と技能教習をほぼ中国語で学べる合宿コースを設置した。東海三県で初の試みといい、日本語が苦手な中国人教習生を増やすのが狙い。同校は日本人の受講生が減る「閑散期」を中心に募る方針。早速、名古屋市の中国人女性(29)が一人受講している。

同校によると、外国語教習は英語とポルトガル語が主で、中国語での受講は全国的にも珍しいという。国内の中国人の増加を受け「目玉商品」としてつくった。指導員は、昨春日本の大学を卒業した中国人王驍(おうぎょう)さん(26)と、台湾で約十五年暮らした経験があり、中国語が堪能な中野ミチヨさん(41)の二人が務める。

本年度の募集は五月中旬に始まり、六月末日までと九月十九日―十一月末日までを予定。例年、日本人の受講者が減る「閑散期」に合わせた。免許合宿の期間は最短十六日で費用は二十五万円。複数の問い合わせが来ている。

受講中の中国人女性は先月二十日に入校した。女性は中国の運転免許を持っているが、その免許を日本で使うために必要な県公安委員会の審査に通らなかったため、日本の運転免許の取得を決めた。

母国語での教習は、日本と中国の交通規則やマナーの違いを理解する上で役立っている。例えば、中国では赤信号でも右折可能だが、日本ではできない▽曲がる際に指示器を出すタイミングが中国は日本のように一律ではない▽台湾では交差点で必ずしも直進車優先ではない―など。こうした違いが中国人には理解しづらいという。

王さんは「中国国内と同じ感覚で運転していては駄目。日本人はマナーが良い」と指摘。女性は「学科、実技共に母国語で時間をかけて勉強できたので基本的なルールが良く分かった」と話している。八日に卒業する予定。県内の運転免許センターでは中国語の試験が受けられないため、名古屋市で受験する。