越境入学問題 8高校116人が規則違反 県教委「6月中に解消」

【越境入学の調査結果を記者会見で発表する木平芳定副教育長(左)ら=県庁で】

県外の生徒が県教委の規則に反して県内の県立高校に越境入学している問題で、県教委は三十一日、全県立高校の調査結果を公表した。五月十一日現在で八校の百十六人が規則に違反していた。県教委は「六月中には違反を解消する」としている。

越境入学をしている生徒の内訳は、いなべ総合学園高十二人▽朝明高十七人▽四日市中央工業高四十二人▽菰野高十五人▽四日市商業高七人▽白山高三人▽名張高十九人▽相可高一人。大阪や長崎など十五都府県から入学し、愛知県の五十二人が最多だった。

下宿やアパートで生活している生徒が百三人、親族との同居が十三人。百六人が保護者の就職先などについて教職員から紹介を受けた。越境入学の理由は「部活動に魅力を感じた」が七十二人、「部活動と学科の両方」が四十一人、「学校や学科」が三人だった。

一方、越境入学が発覚した四月下旬の発表で入っていた四日市工業高の四人は、既に規則違反の状況を解消したという。いなべ総合学園高は当初の発表より増えたが、県教委は「当時は生徒への調査だった。保護者に対する今回の調査で発覚した」としている。

県教委は規則違反の状態を解消するため、県内に居住できない保護者に対し、代わりに生徒を見守る保証人がいることを示す書類を提出させる。来年度の入学者にも、志願者に配慮して入試で同じ措置を取る。三十一年度以降の対応は「検討中」としている。

県教委は越境入学の発覚を受け、校長と保護者を対象に実態を調査していた。二十六年度から入学事務を担当した高校教育課長を厳重注意とした。一方、保護者の就職先を紹介した教員については「教員個人より組織の責任が問われるべき」として処分しない。

木平芳定副教育長は三十一日の記者会見で「制度の周知や徹底が不十分で、生徒に不安を与えた」と謝罪。「生徒の何人かが同じ所で生活する現場を把握できる状況もあったと思う。規則を確認できる制度がなかった。今後は確認をしっかりしたい」と述べた。